虫歯が進行する前に早期治療を。

早期発見・早期治療の重要性

歯というのは一度虫歯になると、自然に治ることはありません。

虫歯が進んで悪化すると、歯の神経を取らなければならなくなります。神経を取ってしまうと根の先が化膿してくることも多く、歯はもろくなって根が折れて抜歯になることもよくあります。また神経を取ってしまった歯は再び虫歯になっても痛みが出ることはないので(虫歯以外の原因で痛みは出ます)虫歯が深くまで進行していって、やはり抜歯せざるを得ないことが多々あります。早期発見、早期治療が重要なのは、そういった理由があるためです。

このような症状が、虫歯の前兆です。

何かひとつでも当てはまった方・気になった方は、ぜひ当院にご相談ください。

もしかしてむし歯かも?

  • 歯が時々痛むことがある
  • 歯の表面の溝が黒く、欠けたりしている。
  • 歯が黒くなっている
  • 舌でさわってみると、ひっかかりを感じる。
  • 食べ物が、いつも同じ場所にひっかかる。
  • 水や甘いものがしみて痛い。

もしかして歯周病かも?

  • 朝起きたとき、口の中がネバネバする
  • 歯肉が赤く腫れている
  • ブラッシングしたとき、出血する
  • 歯が長くなったような気がする
  • 口臭が気になる
  • 前歯が出っ歯になったような気がする
  • かたいものが噛みにくい
  • 歯と歯の間にスキマがでてきた
  • 歯肉がむずがゆい、痛い
  • 食べた物が歯の間に挟まりやすくなった

むし歯とは?

むし歯は菌による感染症

人のお口の中には300~400種類の菌が生息していると言われています。その中でもむし歯を作る菌が2つがいます。その菌がミュータンス菌とラクトバチラス菌です。この2つの菌がむし歯を作り出します。これらの菌は、飲食物に含まれる糖分を栄養として 粘着性の物質(歯垢)をつくり、酸を放出します。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし歯をやわらかくします。 この柔らかくなった部分を一般的に「むし歯」といいます。

初期の段階であれば、唾液の力で修復がおこなわれ(再石灰化)、元の健康な歯の状態に戻ります。 しかし、間食をしたり歯のケア(歯ミガキなど)を怠っていたりすると、お口の中が“歯垢が酸を放出しやすい環境”になってしまいます。結果、再石灰化が間に合わず、歯の表面がどんどん溶けて穴があき、 むし歯は歯の内部へと進行していきます。

むし歯の主な原因

  • むし歯になりやすい歯の質、噛み合わせ、歯並びである。
  • 糖質をよく摂取している。
  • 毎日丁寧に歯ミガキができていない、全くしていない。

よって、長時間プラーク(歯垢)が歯に付着したままになっている。

むし歯の注意

  • ごく初期には自覚症状がなく、痛みやしみる症状があると、むし歯は進行している。
  • 歯を削る処置は、歯の寿命を縮めることになる
  • むし歯で溶かされた歯質は、むし歯が進行すると自然治癒しない。

むし歯の進行段階

CO(シーオー)
初期

むし歯のごく初期段階です。エナメル質が少し溶けはじめて、良く見ると白く濁っていたり、溝が茶色になっていたりします。

適切な歯みがきやフッ素塗布で治ることがあります。 この段階では削らずに再石灰化を促して、経過観察をします。

C1(シーワン)
中期

エナメル質への侵蝕が進み、黒い小さな穴があきます。
この時はまだ痛みはありません。

この段階までくると再石灰化は難しくなります。 むし歯になった部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて治療します。

C2(シーツー)
後期前半

むし歯がエナメル質の下にある象牙質まで進行した状態です。象牙質はやわらかいので、むし歯の進行が早くなります。むし歯が大きく広がると冷たいものや熱いものがしみるようになります。

むし歯になった部分を削り、インレー(詰め物)やレジン(歯科用プラスチック)で補います。

C3(シースリー)
後期後半

むし歯が、歯の神経(歯髄)まで進行した状態です。痛みを感じる神経に炎症が起きるので、ズキズキと激しい痛みを感じます。この状態を歯髄炎(しずいえん)といいます。

神経を除去し、神経が入っ ていた管(根管)の内部を消毒して薬剤を詰める根管治療を行います。
その後、クラウン(被せ物)を被せます。

C4(シーフォー)
末期

歯の上部がすべて溶けて歯根だけになった状態です。歯髄炎が更に進行すると、神経が死んでしまい、痛みを感じなくなります。また、歯根の先に膿(のう)がたまることがあります。

ここまでむし歯が進むと歯の保存は難しく、多くの場合、抜歯が必要です。
抜歯後、入れ歯やインプラントなどで失った歯の機能の回復を図ります。

歯周病とは?

歯周病は細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。

回し飲みや回し食い・箸の使いまわし・キス・くしゃみなど、歯周病もむし歯と同じく感染症です。 垢(プラーク)の中の細菌によって歯肉に炎症が起きます。その炎症によって歯と歯茎の溝(歯周ポケット)が深くなり、さらに歯垢や歯石が溜まりやすくなることで、歯周菌が繁殖し、やがては歯槽骨(歯を支えている骨)を溶かしていく病気です。日本人の30歳以上の約8割がこの病気にかかっています。また、日々の生活習慣がこの病気になる危険性を高めることから、生活習慣病のひとつに数えられています。

さらに近年では、歯周病が「全身の健康」に影響することが研究によって明らかになってきています。まず歯周病菌や炎症性物質は、深くなった歯周ポケットから歯肉の中に入り込みます。次に歯肉の毛細血管から大きな血管へ、そして循環で心臓に送られ全身に回ることになり、さまざまな全身疾患の危険性が高まるのです。

結果として歯周病患者は、脳梗塞・心筋梗塞などの循環障害などは3~4倍、早産(低体重児出産)は3~7倍の確率で危険性が高まります。その他、糖尿病・誤嚥性肺炎・消化器系疾患・認知症なども関連しています。また、誤嚥性肺炎は口内の細菌が原因です。歯周病菌は肺炎の原因となるものが多いので、高齢者・認知症・脳血管障害・手術後などの食物の飲み込みをうまく行えない人は、特に注意が必要です。

歯周病はある日突然、重度の症状が出るのではなく、気づかないうちに徐々に進行する病気です。重度になってから慌てて治療するのではなく、早い段階から予防することが大切です。

歯周病の主な原因

  • 歯並び、歯に合わない被せもの。
  • 喫煙やストレス。
  • 歯石、口呼吸、歯ぎしりなど、歯や歯ぐきへの負担。
  • 不規則な食生活や栄養バランスの偏った食事。

歯周病の進行段階

初 期

歯垢や歯石が付着し、歯肉が炎症を起こしている状態。歯肉は腫れ、赤く丸みをおび、ブラッシングなどで出血します。
歯周ポケットは、健康的な歯ぐきの1~2ミリに対し、3~4ミリ。

中 期

炎症がさらに進み、歯肉は赤みが増して腫れぼったくなります。歯周病菌が歯周組織に侵入。歯槽骨(歯を支えている骨)や歯根膜(歯根表面のセメント質と歯槽骨をつなぐ厚さ0.15~0.38ミリの薄い膜 )の破壊が進行していきます。歯周ポケットは4~5ミリ。

重 度

赤くブヨブヨとした歯肉になり、出血だけでなく農が出てきたり、強い口臭などの症状が出てきます。歯槽骨(歯を支えている骨)も破壊され、歯がぐらつきはじめます。
歯周ポケットは5ミリ以上。

末 期

歯肉は退縮して赤紫色に腫れ上がり、歯が長くなったように感じたり、歯と歯のすき間が目立ちます。歯槽骨も極端に減り、歯がぐらぐらします。
このまま放置すると歯が抜け落ちることもあります。

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